児童相談所のおと

児童相談所で勤務しています。児童相談所から聴こえる音。児童相談所で綴られるノート。そういったものを書いていきたいと思います。

虐待だと指摘されることは、必死な自分の努力を否定されること

明らかに虐待である行為を、虐待であると指摘しても、なかなか認めない親もいます。

 

一般的には、「ここまでしといて、ひどい親だ」と見なされるでしょう。

 

しかし、僕が接している中では、親御さんがどこか怯えている。どこか戸惑っている。どこか悲しみを抱いている。

そのように感じもするのです。

 

 

おそらく以下のような心境をお持ちなのではないでしょうか。

 

「必死に努力している自分の子育てが否定される。」

「さらなる努力を要求される。」

「ペナルティが課せられる。」

 

 

「本当は、助けてほしい。」

 

 

一般市民の方が、虐待する親のことを、非難の目で見てしまうのは仕方のないことだと思います。

しかし、児相のワーカーは、当然そこでとどまってはなりません。

 

虐待をしてしまう親の背景にあるものは何か。

そこにアプローチしなければ、真に「虐待対応の仕事」とは言えないのです。

 

 

親御さんは、困っているのです。