児童相談所のおと

児童相談所で勤務しています。児童相談所から聴こえる音。児童相談所で綴られるノート。そういったものを書いていきたいと思います。

「体罰」という言葉には、悪(相手)と善(自分)という明確な構図が含まれる

児童虐待の現場によく登場するのは、

 

体罰

 

という言葉です。

 

 

「体への罰」。

 

 

 

「罰」ということは、すでに「この子は悪いことをしたのだ」という前提が含まれています。

さらに、罰する側には、すでに「正しい私が制裁する」という前提が含まれています。

 

体罰」という言葉を使った瞬間、<悪ー善>という構造が成立してしまうのです。

 

 

 

虐待する親や支援者には、この明確で、「自分は正しい」という構造が心地よく、「体罰」へと惹きつけられるのでしょう。